奥深きエスプレッソの世界②

新年明けましておめでとうございます!
バリスタ白井です!本年もよろしくお願いします!

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今年は焙煎をさせていただく機会が増えるので、焙煎のことに関しての記事を書くことができるようになると思います!
お楽しみに!

新年1回目は奥深きエスプレッソの世界<第2弾>です!

1杯のエスプレッソは複数のエスプレッソ!?

1杯あたり約20〜30ccの少量のエスプレッソ。

この中にはいろんなエスプレッソが含まれています。

「ん?こいつ正月ボケか?」

と思った方、侮るなかれ。笑

これから説明していきます。

エスプレッソはバリスタの人数だけ様々な味わいがある

エスプレッソ抽出って難しいんです。

粉量・挽き目・ドーシングアップ・レベリング・タンピング・焙煎度・室内環境・マシンの温まり具合・産地などなど。

いろんな複合的な要素から、1つのピンポイントを見つける

針の穴に糸を通すようなものです。

針の穴はバリスタによって違います。

産地特性か

苦味か

甘みか

果実味か

アフターか

香りか

バランスか。

バリスタそれぞれ目指す味わい、表現したいものは違います。

その中で私がエスプレッソ抽出の際に大事にしていることは最後にあげた

「バランス」です。

はじめに産地特性を感じる香りはあるか

口に含んだ瞬間、なめらかなとろみはあるか、柔らかな苦味/果実味はあるか

呼吸をした時に鼻腔に香りは残るか、アフターは甘い余韻で終わるか

飲み疲れないか、また一口飲みたいと思うか

どれか一つ欠けていても、突出していてもダメです。

「バランス」が取れてこそ美味しいエスプレッソだと私は思っています。

バランスを取るために

そこでバランスを取るために私が行うことがあります。

「抽出時間の段階分けテイスティング」です。

0~10秒

11~20秒

21~30秒

31~40秒

41~50秒

のようにエスプレッソ1杯を抽出段階ごとにテイスティングします。

すると、思っていたことと違う結果が得られることが多々あります。

では、質問です。笑

0~10秒段階のエスプレッソはどんな味だと思いますか?

もちろん豆の焙煎度合いにもよると思いますが、

大抵この質問をすると「濃い」「苦い」という意見が多いです。

濃いというのは豆量に対して抽出量が明らかに少ないのでもちろんそうなのですが、

「苦い」という意見は少し違います。

実は0~10秒段階のエスプレッソはとてもまろやかで「甘み」を感じることができます。

その豆の個性を一番感じやすい段階とも言えます。

でもまだ花開いてない感じがします。風味に広がりがないのです。

だからこの旨味を伸ばして行き、花開かせます。

11~20秒段階、だいぶクリアな味わいになりました。まだ甘みも感じられます

21~30秒段階、苦味強く感じます

31~40秒段階、薄く嫌〜な苦味が口に残ります

41~50秒段階、ほぼお湯ですね。笑

こうやって段階的にみていき、これを合わせたものが1杯のエスプレッソとなります。

今回の場合0~20秒段階までだと非常にクリア、でも少し酸味が強く、味が濃いです。

30秒まで入れちゃうと苦味が強くなってしまうから、25秒まで抽出してみようと考え、

実際に抽出してみて、美味しかったら「よし合ってた、いい感じだ」となるわけです。

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最後に

砂糖を入れてもらいたいか、そのまま飲んでもらいたいかでも着地は変わってきます。

エスプレッソは本当に奥が深いです。

IT化が進み、様々なコーヒーの自動マシンが出回る中

バリスタそれぞれのコーヒーの味わいを楽しんでみるのも面白いと思います。

あのバリスタのコーヒーはどんな味わい?

どんな味わいを目指しているの?

そんなことを少し意識しながら飲むコーヒーはいつもと一味も二味も変わって感じるはずです。

では、今日はこの辺で!

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